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「オカルト」とは
そもそも「隠されたもの」という意味のラテン語。本コーナーでは、鏡リュウジが気になる「オカルト」的なことをお題に選んで掘り下げていきます。

オカ研File No.44 ロバート・ハリスに聞く「カウンター・カルチャーの時代」4
2017/10/17

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ロバート・ハリスに聞く「カウンター・カルチャーの時代」【4】
  ロバート・ハリス×鏡リュウジ
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文学のほかはどういうジャンルの本を置いてたんですか?

ロバート・ハリス
写真とかアートですね。目の前がアートスクールだったから、その先生や生徒たちもいつも本屋にきてくれてて、あと、写真家が多かったから、普通のところには置いてないような写真集もおいてましたね。そういうのを目的に僕の本屋にきてくれる人もいましたね。

写真やアートに特化した商売敵が一軒あったけれど、僕のところはアートもあれば、文学も置いてある、という本屋だった。


そういう本屋さんってロンドンにも何軒かあるし、僕もそういう書店の人たちと友達だからなんとなくわかるんですが、、内実、よく商売回っているなって感心しちゃいます。趣味性の高い本ばっかりおいて、売れ筋でも気に入らないと置かない。

ロバート・ハリス
そうそう、けっこうたいへんだったよ。でも最後は、4人雇うぐらいになっていた。日本と違って、クリスマスシーズンに1年の売上の半分を売ってしまうの。すごいよ、もう、そのシーズンは毎日眠れないくらい。あと、夏休みの前もね、すごかった。


まだネットのない時代だからこそですね。
ロンドンのマニアックな書店は、地下が必ずミーティングプレイスになっていますけど、そういう伝統みたいなのが、イギリス文化にはあるんでしょうね。

ロバート・ハリス
理想としていたのは、バークレイのブックショップと、サンフランシスコのシティ・ライツ。サンフランシスコカルチャーとして、50年代から本屋で詩を朗読するというのが流行りだしたんだけど、僕はそこに何度か行っていたから、ああいう本屋にしたいな、思ってた。

そうそう、面白い話しがあって、ある日、すごく変な男が女の人と一緒に入ってきたんだけど、駆け足で僕の本屋をみてまわって「この本屋はいいね!」「この本屋は最高だよ!」「握手してくれ!俺の兄弟分になってくれ」って言って名刺くれたら、シェイクスピアアンドカンパニーの伝説的オーナーのジョージ・ホイットマンだった。パリのボヘミアン地区にあるそれこそ伝説的書店ね。

彼が90歳位の時に、シェイクスピアアンドカンパニーに行ったら、俺のことを覚えてくれているのかどうかわからなかったけど、ここに泊まっていけってカギをわたしてくれたりしてね。

今でも、たまに、オーストラリアのニュース記事なんかに目を通していると、アーティストが、シドニーにエグザイルスブックショップに行っていた……なんか書いてあってね。


日本でもそういう文化ってあるのかな?

ロバート・ハリス
うん、育ってきてるんじゃないかな。フライングブックスとか、スノウショベリングとか、B&Bとか。

蔦屋なんかもそういうのをモデルにしてるし、もっとアップマーケット狙っていてね。あと、椅子に座って本を読んでいいとか、コーヒーショップが併設されていたりとかね。

僕の本屋でも、真ん中にテーブルを置いてコーヒーメーカーも置いてね、30セントだか50セントを置いてくれたら好きにコーヒー飲んでいいよって、本も読んでいいよってしたの。


イギリスの小さい本屋も必ずソファが置いてありますよね。

ロバート・ハリス
そうそう、俺も置いていたよ。寝ていくやつもいるし、ね。


イギリスの本屋のオーナーさんは、もうこういうのはオールドトラディションだけど、うちはやってるって自慢げに言ってました。

ロバート・ハリス
ああ、そうなの!そういう文化がきっとあったんだね。


そう、それでお茶でもどう?って出してくれる。ロンドンのオカルトブックストアだけどね、古き良きイギリス文化を感じます。

ハリスさんがやっていた本屋さん、行ってみたかったなあ。オカルト好きで本好きとしてはたまらない書店だったと思います。今日は濃厚なお話をありがとうございました。

(了)

ー 他コンテンツ紹介 ー

ロバート・ハリス プロフィール

横浜生まれ。高校時代から国内をヒッチハイクでまわり、卒業後は北欧からインドまで半年間の旅をする。上智大学卒業後、東南アジアを放浪。バリ島に一年滞在後、オーストラリアにわたり延べ16年滞在。シドニーで書店&画廊『Exiles』を経営。ポエトリー・リーディング、演劇、コンサート等を主催、文化人のサロンとなり話題に。映画やテレビの製作スタッフとしても活躍後、日本に帰国。1992年よりJ-WAVEのナビゲーターに。1997年に刊行された初の著書『エグザイルス(放浪者たち)ーすべての旅は自分へとつながっている』(講談社)は、若者のバイブルと謳われ長く読み継がれている。『ワイルドサイドを歩け』『人生の100のリスト』(いずれも講談社)、『エグザイルス・ギャング』(幻冬舎アウトロー文庫)、『英語なんてこれだけ聴けてこれだけ言えれば世界はどこでも旅できる』(東京書籍)、『アフォリズム』(NORTH VILLAGE)、『アウトサイダーの幸福論』(集英社)など著書多数

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